麻布十番メンタルクリニック|精神科医ブログ
春。桜が咲き始めるころ、やわらかな雨が降ります。
満開の桜に降る雨は美しい一方で、「別れ」と「始まり」が重なるこの季節の心に、静かな揺らぎをもたらします。
ご卒業、そしてご入学。
お子さんの節目は、ご家族の方にとっても大きな環境変化の時期です。
卒業・入学シーズンに体調を崩しやすい理由
この時期、心身の不調が増える背景には、いくつかの要因が重なっています。
1.環境変化によるストレス
- 新しい学校・人間関係への適応
- 生活リズムの変化
- 行事や手続きの増加
2.ご家族特有の心理的負荷
- 「子どもを支えなければ」という責任感
- 自分の不安を後回しにしやすい傾向
- 周囲と比較してしまう心理
3.春の気候と自律神経の乱れ
- 気圧変動(雨)による体調変化
- 寒暖差による疲労
- 日照変化による睡眠リズムの乱れ
よくみられる症状
外来でこの時期に増えるご相談として、以下が挙げられます。
- 朝起きづらい、倦怠感
- 頭痛、肩こり、めまい
- 不安感、イライラ、気分の落ち込み
- 睡眠の質の低下
- 胃腸症状
これらは、環境変化に伴う自然なストレス反応であり、適切なケアで改善することが多い状態です。
雨の日に整えるセルフケア
●「やらないこと」を決める
- 完璧を目指さない
- 情報(SNS)を取りすぎない
- 他者と比較しない
● 身体から整える
- 温かい飲み物をとる
- 首・肩を温める
- 短時間でも外光を浴びる
● 感情の整理
- 不安や寂しさを言語化する
- 書き出す習慣を持つ
「揺れること」は自然な反応です
桜は、雨に打たれてもまた咲き続けます。
人の心も同じように、揺れながら適応していきます。
保護者の方が感じている疲れや不安は、
この時期特有の、ごく自然な心の動きです。
ご予約・ご相談(麻布十番メンタルクリニック)
卒業・入学シーズンは、進学するご本人の方だけでなく、ご家族のご相談が増える時期です。
「少し疲れているかも」と感じた段階でのご相談をおすすめしています。
当院では以下に対応しております:
- お子様のストレス・不安
- ご家族の心配事
- 睡眠障害
- 自律神経の不調
- 育児・家庭に関する心理的負担
▶ ご予約はこちら(24時間受付)
Web予約フォームよりご予約いただけます
・初診(約20〜30分)
・再診(約5〜15分)
・カウンセリング(50分・臨床心理士)
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直近の空き枠については、お電話03−6809−4515でもご案内可能です。
当日のキャンセル枠が出る場合もございます。
受診の目安
以下の状態が2週間以上続く場合は、医療的サポートをご検討ください。
- 日常生活に支障がある
- 睡眠や食欲の大きな変化
- 強い不安や抑うつ
- 動悸や過呼吸などの身体症状
まとめ
雨に濡れる桜のように、
この季節の心は少しだけ不安定になります。
けれどそれは、変化に適応しようとする自然な反応です。
どうかご自身のケアも、大切にしてください。
参考文献
- 厚生労働省「こころの健康について」
- 日本精神神経学会「ストレス関連障害の理解と対応」
- American Psychiatric Association. Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th Edition (DSM-5)
- Thayer JF, Lane RD. Neurovisceral integration model. Neuroscience & Biobehavioral Reviews. 2009.
- 日本自律神経学会「自律神経とストレス」


