「最近、集中力が続かない」「ミスが増えた」「感情のコントロールが難しい」
こうした変化を、更年期前後や月経周期に合わせて感じている女性は少なくありません。
実は、女性のADHD(注意欠如・多動症)は、ホルモンの影響を強く受けることが、近年の研究で明らかになってきています。
この記事では、女性のADHD症状が更年期や月経周期でなぜ悪化しやすいのかを、医学的な視点から解説します。
ADHDと脳内ドパミンの関係
ADHDは、脳内のドパミン伝達の調整異常が関与していると考えられています。
ドパミンは、
- 集中力
- 意欲
- 実行機能(段取り・計画・優先順位付け)
- 感情のコントロール
に深く関わる重要な神経伝達物質です。
このドパミンの働きが不安定になることで、ADHD特有の「不注意」「衝動性」「集中困難」といった症状が現れやすくなります。
エストロゲンがADHD症状に与える影響
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、ドパミンに対して重要な調整作用を持っています。
- ドパミンの合成を促す
- ドパミンの働きを維持する
- ドパミンの分解を抑制する
そのため、エストロゲンの低下は、ADHD症状の悪化につながると考えられています。
更年期にADHD症状が悪化しやすい理由
更年期は、エストロゲンが持続的に低下し、ホルモン変動も大きくなる時期です。
この影響により、
- 集中力が続かない
- 段取りが立てられない
- 物忘れやケアレスミスが増える
- イライラや衝動性が強くなる
- 不安感や抑うつ気分が出やすくなる
といった、ADHD症状の悪化や顕在化が起こりやすくなります。
「若い頃は何とか対処できていたのに、更年期になって急に生活が回らなくなった」という訴えは、決して珍しいものではありません。
産後にみられるADHD症状の変化
産後も、エストロゲンが急激に低下する時期です。
- 注意力の低下
- 思考のまとまりにくさ
- 感情の起伏が激しくなる
といった変化が生じ、ADHD症状が一時的に強く出ることがあります。
産後うつとの鑑別も重要です。
思春期と女性のADHD
思春期は、ホルモン変動と脳の発達が重なる時期です。
- 不注意
- 感情の揺れ
- 対人関係のトラブル
が目立ちやすく、ADHD症状が悪化して見えることがあります。
心理的・社会的な要因も症状に影響すると考えられています。
月経周期とADHD症状の関係
女性のADHD症状は、月経周期によっても変動します。
研究では、ADHD治療薬の内服の有無に関わらず、黄体期に最も症状が悪化することが示されています。
黄体期はエストロゲンが低下するため、
- 集中力の低下
- 不注意の増加
- 感情の不安定さ
が強く出やすくなります。
黄体期に治療内容を調整することで、症状が改善する場合もあります。
ADHD女性とPMDDの併存に注意
ADHDの女性では、PMDD(月経前不快気分障害)の併存率が高いことも報告されています。
そのため、
- ADHD症状の悪化
- 強いイライラや抑うつ
- 不安感の増強
が同時に起こり、「性格の問題」と誤解されやすい点にも注意が必要です。
女性のADHD診療で大切なこと
女性のADHDでは、
- ライフステージ(思春期・産後・更年期)
- 月経周期による症状変動
- PMDDや気分障害などの併存
を含めた、包括的で長期的な視点での診療が重要です。
「年齢のせい」「我慢すべきもの」と諦める必要はありません。
適切な評価と治療により、日常生活の質は改善できます。
ご相談ご希望の方へ
Azabu Juban Clinicでは、
女性のADHD、更年期に伴う集中力低下・気分変動、PMDDの評価と治療を行っています。
- 英語対応可能
- カウンセリング併用可
- ライフステージを考慮した診療
「これってADHD?」「更年期の影響?」と迷っている段階でも構いません。
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