はじめに
最近、「実父から娘への性暴力事件」や「柔道塾講師による児童への性暴力」など、
胸が締めつけられるようなニュースが続いています。
こうした報道を目にすると、
「被害にあった方はいま、どんな思いでいるのだろう」
「自分だったら、どうやって立ち直れるのだろう」
と感じる方も多いでしょう。
そして過去に同じような経験をされた方の中には、
ニュースをきっかけに PTSD(心的外傷後ストレス障害) の症状が再び強くなることもあります。
PTSDは「弱さ」ではなく「心の防御反応」
PTSDとは、事故・災害・暴力・性被害などの強いショック体験によって、
心が深く傷ついた状態のことです。
フラッシュバック(記憶が急によみがえる)、眠れない、人を信じられない――
こうした症状は「異常」ではなく、心が壊れないように自分を守っている反応です。
感じることを止めてしまうのも、心が生き延びるための知恵なのです。
ニュースがつらく感じるときに
性暴力事件などの報道は、被害経験のある方にとって非常に刺激が強いものです。
SNSやテレビで繰り返し報じられると、過去の記憶がよみがえり、動悸や不安が強まることもあります。
そのような時は、意識的に距離をとることが大切です。
ニュースを見ない、SNSを閉じる、安心できる人と過ごす。
それは「逃げること」ではなく、自分を守るための大切な選択です。
回復へのステップ
1. 「自分のせいではない」と繰り返し伝える
性暴力や虐待などの被害は、決してあなたの責任ではありません。
どんな状況であっても、加害の責任は100%加害者にあります。
2. 専門家のサポートを受ける
PTSDやトラウマの回復には、専門的な支援が不可欠です。
心療内科や精神科のほか、性暴力被害者のためのワンストップ支援センター、
臨床心理士や公認心理師によるトラウマ専門カウンセリングなどがあります。
治療法としては、EMDR(眼球運動による脱感作) や 認知行動療法 など、
科学的に効果が確認された方法が活用されています。
3. 「安全な時間」を取り戻す
安心できる空間で、ゆっくりと過ごす時間を増やしていくことが回復の第一歩です。
信頼できる人と過ごす、温かい飲み物を飲む、好きな香りや音に包まれる——
そうした五感の小さな積み重ねが、「いまは安全だ」と脳に教えてくれます。
希望は必ずあります
今は心が凍りついたように感じるかもしれません。
けれど、人の心には再び動き出す力があります。
PTSDの症状は永遠に続くものではありません。
少しずつ、痛みが和らぎ、「生きていてよかった」と思える日が必ずやってきます。
あなたは一人ではありません。
私たちはその回復のプロセスを一緒に歩むためにいます。
当院のサポートについて
AZB Clinic(麻布十番クリニック) では、
資格を持つ臨床心理士・公認心理師 が在籍し、
日本語・英語の両方でカウンセリングを行っています。
海外から来られた方や、英語で安心して話したい方もご相談ください。
すべてのご相談はプライバシーに配慮し、丁寧にお伺いします。
また、現在 初回カウンセリングは通常料金の半額 でご案内しております。
初めての方でも安心してご利用いただけます。まずは精神科医による保険診療での診察をお受けください。女性医師による丁寧な問診が好評いただいています。
👉 ご予約はオンラインフォームから簡単にお取りいただけます:
ご予約はこちら(Reservation Page)
もしつらいときに
- 性暴力被害者のためのワンストップ支援センター
👉 内閣府 性犯罪・性暴力被害者支援サイト - 東京:性暴力被害者ワンストップ支援センター「SARC東京」
📞 03-5607-0799(24時間対応)
※この記事は一般的なメンタルケア情報を目的としており、診断・治療の代替にはなりません。
強い不安やフラッシュバックが続く場合は、専門の医療機関にご相談ください。


