不登校と起立性調節障害を医師が解説
1月に入って新学期が始まりました。寒い朝、お布団から出たくないな、というのは大人でもありますね。しかしそれが何週間も続く「朝起きられない」「学校に行けない」状態が続いている場合、起立性調節障害が関係していることがあります。
起立性調節障害は自律神経の不調によって起こり、特に思春期のお子さんに多く、不登校の背景として非常に頻度の高い状態です。
怠けや甘えではなく、医学的に評価・サポートが必要なケースも少なくありません。本記事では、不登校と起立性調節障害の関係、見極めのポイント、保護者ができる対応、医療の役割について、メンタルクリニックの立場から分かりやすく解説します。
目次
- 朝起きられない子どもが増えている理由
- 不登校と起立性調節障害の関係
- 起立性調節障害の主な症状チェック
- 「夜は元気・朝だけ動けない」はなぜ起こる?
- 無理な登校が逆効果になるケース
- 医療でできる評価とサポート
- 保護者の方に知っておいてほしい関わり方
- Azabu Juban Clinicでの診療について
- 受診を考える目安・予約のご案内
1. 朝起きられない子どもが増えている理由
近年、「朝起きられない」「午前中に体調が極端に悪い」と訴えるお子さんが増えています。
背景には、
- 思春期の自律神経の不安定さ
- 心理的ストレス
- 睡眠リズムの乱れ
- 成長に伴う身体的変化
などが複雑に関係しています。
その中でも、**不登校と強く関連する代表的な疾患が「起立性調節障害」**です。
2. 不登校と起立性調節障害の関係
起立性調節障害があると、
- 朝の登校時間帯が一番つらい
- 遅刻や欠席が増える
- 学校に行けない自分を責める
- 不安や抑うつが強くなる
という流れで、二次的に不登校へ移行することがあります。
重要なのは、
👉 不登校の「原因」が性格や家庭環境とは限らない
👉 身体と心の両面から評価する必要がある
という点です。
3. 起立性調節障害の主な症状チェック
以下のような症状が複数当てはまる場合、起立性調節障害が疑われます。
- 朝なかなか起きられない
- 立ちくらみ、めまい
- 頭痛、腹痛
- 強い倦怠感
- 午前中に体調が悪く、午後から回復する
- 動悸、気分不良
- 学校の時間帯だけ症状が悪化する
「仮病」「怠け」に見えることもありますが、本人にとっては非常につらい状態です。
4. 「夜は元気・朝だけ動けない」はなぜ起こる?
起立性調節障害では、自律神経の切り替えがうまくいかず、
- 夜:比較的調子が良い
- 朝:血圧調整が追いつかず動けない
という特徴が出やすくなります。
このため、
「夜はゲームができるのに朝は無理」
と誤解されやすく、親子関係が悪化してしまうこともあります。
5. 無理な登校が逆効果になるケース
起立性調節障害が疑われる状態で、
- 無理に起こす
- 「甘え」と叱る
- 登校を強要する
こうした対応を続けると、
- 症状の悪化
- 不安や抑うつの増強
- 完全不登校への移行
につながることがあります。
今は「休むこと」が治療の一部になる場合もあることを、ぜひ知っておいてください。
6. 医療でできる評価とサポート
起立性調節障害と不登校は、医療的に以下のサポートが可能です。
- 心身状態の評価
- 自律神経の状態の確認
- 不安・抑うつの評価
- 生活リズム・環境調整の助言
- 必要に応じた薬物療法
「学校に行かせるため」ではなく、
**「子どもが楽に生活できる状態を取り戻すため」**の医療です。
7. 保護者の方に知っておいてほしい関わり方
- 原因を無理に追及しない
- 比較しない
- 正論で説得しない
- 「どうしたら楽?」と選択肢を渡す
安心できる家庭環境が、回復の最も重要な土台になります。
8. Azabu Juban Clinicでの診療について
Azabu Juban Clinicでは、不登校のお子さんについて、
- 起立性調節障害
- 不安・抑うつ
- 思春期特有の心身症
を含め、心と体の両面から評価・サポートを行っています。
保護者の方からのご相談のみでも構いません。
「病院に行くほどか分からない」という段階でも、一度ご相談ください。
9. 受診を考える目安・ご予約のご案内
以下のような場合は、医療相談をおすすめします。
- 朝起きられない状態が数週間以上続いている
- 不登校や欠席が続いている
- 身体症状(頭痛・腹痛)が強い
- 保護者の方が限界を感じている
▶ Azabu Juban Clinic ご予約はこちら
(※オンライン診療・対面診療対応)


