診療案内
当院の対象疾患




発達障害について
発達障害について
注意欠陥多動性障害 (ADHD) は、発達レベルに不釣り合いな注意力の持続の難しさ、秩序立った行動の難しさ、落ち着きのなさ、せっかちさ、行動抑制の難しさなどの特徴により、日常生活に持続的な困難を抱える子どもの状態です。これらの行動特性が 12 歳以前から存在し、学校、家庭、職場などの複数の環境で困難が見られる場合に診断が下されます。
ADHDの症状を自分の性格として受け入れるには障害の程度が重すぎます。学校や職場で周囲に受け入れられず、自信ややる気を失います。その結果、何もかもがうまくいかず困っています。
しかし、薬を飲む必要があると言われても、症状がそれほど重くないと思っています。
ADHDと診断されたけれど、生活を改善するためにどのように治療を進めていけばいいのでしょうか。
日々の診察で、中等度のADHDの患者さんが一番困っているように感じます。
ADHDの患者さんの意見を聞くと、薬だけ、カウンセリングだけでは改善は難しく、薬と行動療法を併用することが遠回りのようでも近道だという結論に至りました。
当院では、患者さんに合った薬を処方するとともに、ADHDの問題に対処するためのヒントを提供することに努めています。
15歳までの小児患者様を対象に、保護者様への子どもへの接し方に関する教育アドバイスを行っています。ADHD患者様の生活習慣の改善は、薬を処方するだけでは難しいものです。
オーダーメイドの改善策については、お気軽にご相談ください。皆様のお役に立てることを楽しみにしております。
ASDについて
広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)とは何ですか?
広汎性発達障害(ASD)は、以前は自閉症やアスペルガー症候群と呼ばれていました。脳に微妙な異常があり、それが身体にも現れることで起こると言われています。ASDの人は、コミュニケーション能力が乏しかったり、独特のこだわりが強かったりして、社会生活を送るのが困難になる人が多いです。
広汎性発達障害の症状
広汎性発達障害の主な症状は2つあります。
コミュニケーション能力の低下による社会性の低下
独特のこだわりによる社会適応の難しさ
よく現れる具体的な症状は以下のとおりです。
空気が読めない
曖昧なニュアンスが理解できない
想像力が弱い
自分や周囲を客観的に見ることが難しい
柔軟な対応ができない
決まった方法や習慣に執着する
興味や関心が極端に偏っている
同じ動作にこだわりすぎる
感覚に極度に敏感または鈍感
不器用で運動能力が低い
コミュニケーション能力の低下による社会性の低下
不眠症について
不眠症の症状には4つのタイプがあり、複数の問題を抱えている人もいます。
寝つきが悪い 2. 夜中に目が覚める 3. 早朝に目が覚める 4. 日中の影響
寝つくまでに時間がかかるタイプ
ベッドに入ってから30分以上寝つけず、つらい
一度眠りに落ちても、夜中に何度も目が覚め、再び眠りにつくのが難しい
朝早く目が覚めて、また眠ることができないので、睡眠時間が非常に短く、ぐっすり眠れた気がしません。
症状には、日中の眠気、集中力の低下、イライラ、うつ病、仕事や学業の成績の低下などがあります。
適応障害について
症状はまず精神的に現れ、それを無視し続けると身体的な症状が現れます。
- 気分が落ち込む:気分が落ち込み、やる気が出ない。特に朝、仕事や学校に行く時間になると気分が悪くなり、行けない日もある。
- 不安:ストレスの原因(対人関係では相手)を考えるだけで緊張や不安を感じる。
- イライラ:普段よりイライラし、心の平穏を失う。
- 自殺願望:学校(仕事)に行くくらいなら死んだほうがましだと考えるようになる。
- 食欲の変化:食欲がなくなったり、逆にストレス解消のために食べ過ぎたりする。
- 睡眠の質の低下:寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚める。逆に現実逃避のために寝すぎてしまう人もいる。
- 疲労感:疲れやすく、体が重い。
- 自律神経症状:吐き気(吐く人もいる)、動悸、冷や汗、耳鳴り、手の震えなど、さまざまな不調が現れる。
- その他:頭痛、腹痛、首や肩のこりなど
うつ病について
うつ病の症状
精神症状と身体症状に分けることができます。
●落ち込む
● 自分を過度に責める
● 集中力の低下
● 物事への興味の喪失
● 物事を否定的に考える
● 「死にたい」「消えてしまいたい」という気持ち
●眠れない
●食欲不振または食べ過ぎ
●動悸の痛み
●吐き気と下痢が続く
●体重減少
●性欲減退
具体的には、こちらがうつ病評価スケールです。

www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/02.pdf
双極性障害(躁うつ病)について
躁うつ病(双極性障害)は、気分が激しく変動し、「躁状態」(高揚した状態)と「うつ状態」を繰り返す病気です。当初はうつ病と診断された人が、後に躁うつ病(双極性障害)と再診断されるケースもあります。
双極性障害の症状
気分の変動は、毎日起こる典型的なものではなく、数週間から数か月ごとに上がったり下がったりする傾向があります。
Itそれは非常に感情的で興奮した状態であり、エネルギーが満ち溢れ、自信過剰になり、何でもできるような気分になります。
- 自信過剰、自分を誇大に見せる発言(誇大妄想)
- 不眠症(眠気を感じず、休むことなく生活する)
- おしゃべり、邪魔されるとイライラする
- 次から次へと頭に浮かぶ考え(観念の飛躍)
- 衝動的な行動(浪費、過度な性行為、危険運転、派手な服装)
極度の気分のむらと無気力が持続する。
- 興味や喜びの喪失
- 疲労感
- 睡眠障害(不眠症または過眠症)
- 食欲の変化(食欲減退または過食)
- 自殺願望または自傷行為
不安障害について
不安障害とは、不安や心配が持続的または断続的に起こり、身体症状を引き起こす病気の総称です。不安障害は、「全般性不安障害(日常生活に対する長期の不安)」「社会不安障害(人前に立つことへの恐怖)」「パニック障害(突然の不安発作)」「強迫性障害(不潔恐怖、過剰な確認)」に分類されます。
不安障害の主な症状
- 過度の不安や心配
日常生活の些細な出来事に心がとらわれ、強い不安や心配を感じます。全般性不安障害では、学校や職場で「なぜそんなに不安なの?」と不思議に思うほど心配し続けます。本人は不安になる必要はないと理解していますが、心配が止まりません。
- 身体症状
息切れ、動悸、吐き気、発汗、手の震え、過呼吸、頭痛、腹痛、声の震えなどの自律神経症状が現れます。内科を受診しても検査結果は正常であることが多く、精神科や心療内科の受診を勧められることが多いです。パニック発作が起こると、突然の息切れなどの症状が起こり、死んでしまうのではないかという恐怖感に支配されることもあります。このパニック障害も不安障害の1つです。
- 回避行動
典型的な例としては、気分が悪いので電車に乗るのを避けたり、人前で話すのが怖くて家にこもったりすることが挙げられます。これは日常生活に支障をきたし、多くの人が苦しんでいます。
◎ 社会不安障害の人は、人と話すときに異常なほど緊張し、家に引きこもってしまうことがあります。そのため、仕事でスピーチやプレゼンテーションが必要なときにできないなどの問題につながることがあります。
◎ 強迫性障害の人は、強迫観念(強迫行為)によって日常の行動が変化し、生活に支障をきたします。不潔さを過度に気にしたり、ドアに鍵をかけたか、ガスを止めたか、電気を消したかを心配したり、確認するのに時間を費やしたりすることがあります。強迫性障害は不安障害の一種としても分類されています。
強迫性障害について
強迫性障害とは、意味がないとわかっていてもやめられない行動を繰り返してしまう病気です。頭から離れない考えやイメージを「強迫観念」、そこから生じる感情をかき消すためにとる行動を「強迫行為」といいます。
イメージは、汚い(強迫観念)→手を洗う(強迫行為)→汚い(強迫行為)→手を洗う(強迫行為)の繰り返しです。
強迫性障害の主な症状
汚れに対する恐怖
症状としては、特定の場所や物、体の一部が「汚い」と思い込み、何度も手を洗ったり、長時間または繰り返し入浴したり、手袋をして食事をしたりしないと不安になるなどがある。
例えば、電車のつり革に触ることができない、自宅の台所で作った料理は汚いので食べられないが、ファミレスやコンビニの食べ物は食べられる、リビングは汚くて不潔なので座れないが、自分の部屋の椅子は大丈夫など、自分なりのルールが確立しており、ルールを大幅に曲げることはできない。
ある患者は、診察室のドアノブに触ることも椅子に座ることもできず、廊下で立ったまま治療を受けなければならなかったが、治療後は自宅で普通の生活を送ることができた。
儀式的な行動
自分で決めたルールに縛られて生活しています。鍵、財布、スマートフォン、時計をこの順番に並べる、靴は右足から履き、玄関を出るとき左足から出る、数字にこだわりすぎて「4」や「9」が出たら最初からやり直す、家事、仕事、勉強を毎日同じ順番でやる、などの症状に悩む人が多いようです。
加害恐怖症
これは、「車で人を轢いてしまうかもしれない」「駅のホームで人を突き飛ばしてしまうかもしれない」「子供を虐待してしまうかもしれない」「性犯罪者になってしまうかもしれない」など、実際には起こっていない、あるいは起こすつもりのない暴力行為に対する不安の症状です。患者の病状が重篤な場合、車を止めて、誰かを轢いていないか確認しに行くことがあります。
確認の強迫
「電気を消したかな?」「ガスを消したかな?」「鍵をかけ忘れたかな?」など、誰でも考えることはありますが、OCD患者の場合、何度確認しても納得がいきません。考えれば考えるほど、やり残した気がして、家に帰って何度も確認しなければなりません。特に一人暮らしの人の場合、確認が多すぎて、家を出て鍵をかけたり、水道本管を確認したりするのに1~2時間かかってしまい、日常生活を送るのが困難になることもあります。
統合失調症について
統合失調症は、10代から30代に発症し、思考がまとまらない、幻覚や妄想などの精神症状を引き起こす病気です。脳内のドーパミンが過剰になることが原因と言われています。本人は病気に気づきにくく、家族の勧めで受診するケースが多いです。受験や出産の前後など、環境が大きく変化した際に突然発症することもあります。
統合失調症の主な症状
- 幻覚:主に幻聴ですが、幻視や幻嗅もあります。その場にいない人の声が聞こえる(会話幻覚)こともありますし、批判や命令の声を聞くこともあります(批判幻覚や命令幻覚)。「死ね」などの声が聞こえ、幻覚はどんどん大きくなります。
- 妄想:最も一般的な妄想は「監視されている」「組織に狙われている」などです。集団ストーカーの被害に遭ったり、政治団体や宗教団体に狙われたりするなど、現実では考えにくいことで悩んでいます。
- 思考障害:思考がまとまっていないため、話を聞いている人が会話の流れについていけません(ゆるい連想)。症状が進むと、無関係な言葉を並べ立てている状態(思考の混乱、言葉の羅列)になることもあります。
- 会話は「早く学校に持ってきて」などから始まります。
- 自我障害:患者は自分の考えが周囲の人々に漏れ出ている(思考伝播)と感じ、それをテレパシーで受け取ることができる。誰かに操られていると信じ(虚偽体験)、電波攻撃を受けている(身体性幻覚)と主張する。「テレビのプラグを抜いて!全部聞こえている!テレビを通して監視されている!」など。症状が悪化すると、ハサミでコードをすべて切る人もいます。
- 感情の平坦化: 感情があまり表に出なくなります。喜び、怒り、悲しみ、幸せがないように見えます (感情が鈍くなります)。
- やる気の喪失: 家事、育児、仕事、勉強、趣味などに対するやる気を失います。
- 引きこもり: 他の人との交流を避け、家に閉じこもる人もいます。 (自閉症)
- 記憶力と注意力の低下: 物忘れがひどくなり、気が散り、長時間集中できなくなります。
- 判断力の低下: 物事を計画したり、秩序正しく行動したりすることが難しくなります。
思春期外来診療(不登校・ひきこもり)について
当院院長は思春期の男の子の母親として、幼い患者さんを診る際、自分が我が子にどのようなアドバイスをするかを常に考えます。
幼稚園児から小学生、高校生まで幅広い患者さんからご支援をいただき、2,000例を超える不登校・ひきこもりを診てきました。
些細ないじめがきっかけになることもあれば、先生の深く傷つくような言葉や行為がきっかけになることもあれば、家庭環境が原因となることもあり、ひとり親で子育てをしている方にとっては、子どもの不登校は家族の問題になることもあります。
子どもの成長発達段階が未熟な時期に、学校での特殊な環境や人間関係が精神疾患を引き起こすこともあり、当院では思春期外来を設けて対応しています。
思春期外来とは?
この疾患の対象者
幼稚園から高校生までの18歳以下のお子様が対象です。
(受験に失敗したり、大学に通っていて引きこもりに悩んでいる方も歓迎します。)
※重度の知的障害により医師とのコミュニケーションが困難な方は治療できません。
どのような症状がありますか?
・突然学校に行かなくなった
・突然家で話さなくなった
・部活や塾に行けなくなった
・友達と遊ばなくなった
・元気がなく、別人になった
・夜眠れなくなった
・スマホ・ゲーム依存から抜け出せない
・発達障害かもしれない
学校関係の問題や精神疾患全般の治療も行っております。